最近配信等で観た映画・舞台
◎映画
「リップヴァンウィンクルの花嫁」
岩井俊二監督、リリィシュシュが結構キツくてメンタルが壊れそうになったので映画館で上映してた時は観なかったんですがすごく良かったです。綾野剛が良かった。
以下好きなセリフです。自分が若手俳優オタクであることの根元にはこういうイマドキなメンタリティがあるなあと思って聞いてました。
「わたしね コンビニとかスーパーとかで買い物してるとき、お店の人がわたしの買った物をせっせと袋に入れてくれるときにさ わたしなんかのためにその手がせっせと動いてくれてるんだよ わたしなんかのために御菓子や御惣菜なんかを袋につめてくれてるわけ それを見てると胸がギュッとして泣きたくなる わたしには幸せの限界があるの 誰よりも早く限界がくる ありんこよりも早く だってこの世界はさ幸せだらけなんだよ みんながよくしてくれるんだ 宅配便のおやじは私がここって言ったところまで運んでくれるし -こんな簡単に幸せが手に入ったらわたし壊れるから だから せめておカネ払って買うのが楽 おカネってそのためにあるんだよ 人の真心ややさしさがはっきり見えたらありがたくてありがたくて壊れちゃうよ だからそれをおカネに置き換えて 見なかったことにするんだ だからこの世界は本当はやさしいんだよ」
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「冬冬の夏休み」
台湾の映画。夏やなーってなった。私は1年の中で夏が1番苦手なんですが、夏の苦手さが全部入ってて良かったです。こういう感覚を好きな人は夏が好きなんだと思う。私に夏は強すぎます。
子どもの服とか出てくるオモチャがキッチュでかわいい。台湾って日本みたいな沖縄みたいな中国みたいな不思議かわいいセンスの街並みですね。
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「オーバーフェンス」
同じ監督の作品で、「そこのみにて光り輝く」という映画があって当時とても感銘を受けたのですが、これはそこのみ〜と似たテーマ性を残した作品でありながら今観ても昔ほど感動しなくて嫌な大人になったなって思いました。
蒼井優、人の人生をかき乱すだけかき乱して責任は取らずさっさとどこかへ行っちゃう当事者意識の無さを表現するのうますぎるっていうか、そういう役しか見たことないな。
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「新宿スワン」
荒削りな演出がそれもまたいいです。どん底血反吐路地裏喧嘩みたいなやつが心の底からヘキなので世界観も好きやし、話もすげえいい。2も観たので2の話もしますが「持ってる」白鳥の周りの「持ってない」人間達がどんどん破滅していくのが個人的にはたまらんです。「持ってる」人間とは得てして孤独なのだ。強さは孤独。
大っ嫌いなお前みたいになりたかった、と言って死ぬ人間が可愛くて大好きなので大好きですし許しとは時に裁きより残酷。
どうでもいいけど後に比嘉中になるむとけんが紫のテカテカのシャツに真っ黒のジャケットで風俗のスカウトやってる。伏線だね。
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「新宿スワン2」
完全に居酒屋で考えた馬鹿みたいなキャスティングとここぞという場面で流れるUVERworldによって祭が加速する続編。これは祭がすぎるのであまり言うことがない。リンチされて血まみれの綾野剛に平謝りするむとけんと薬漬けにされた久保田悠来が見れます。
◎舞台
「いないかもしれない」
4月に観に行くはずが中止になっちゃったので観劇三昧に加入して初演版を観ました。最近で1番泣いた。
みんな普通になりたい狂人だね。言えない気持ちを言えないまま出力するのが上手い。演劇の真髄だと思うし小劇場という場をかなり有効に、そしてクールに使ってるなと思います。
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「エリザベート」(宝塚版)
職場の宝塚に狂う先輩方から借りた。元々シルヴェスター・リーヴァイの作曲が結構好き(みんな好きよね)でずっと観たかった演目なので本当は生で観たかったんですが、帝劇が中止になったので…。
本当にいい。今年で1番です。エリザベートに関してはもう少ししっかり色々なバージョンで観て、きちんと考えてまたブログに書きたいです。
宝塚版エリザベートはキャストが代替わりしながら何回も上演されてる演目らしいんですけど、私の借りた2016年版がどこに出しても恥ずかしくない宝塚らしい。トートの人綺麗すぎて出てくるたびに笑ってしまいます。とにかく良かった。
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「はばたけ黄金の翼よ」
これも宝塚。怒涛の布教活動。
元祖「おもしれー女」って感じ。妾の子どもとして実の父親(国の王様)と1度も会った事のないヒロインとその父親を暗殺した男が政略結婚することになっちゃってーーーー?!というベタベタもベタな展開。私は勿論主役の男の腹心が好きです。まばゆい光に焼かれる男サイコー!
宝塚はアレですね。必ず最後に愛は勝つ。
人が死ぬ割とシリアスな話だったのに間髪入れず祭のショーがはじまるの、ミュージカル刀剣乱舞っぽい。余韻ゼロ!ミュージックスタート!
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「舞台 宇宙戦艦ティラミス」
配信で観ました。ずっと観たかったので嬉しかったです。
生で観たらマジですごかったのでは。色々な意味で。予算無し体当たり系の舞台、ほんまに好きなので元気出た。
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「忘れる日本人」
岩井俊二がリップヴァンウィンクルの花嫁を東日本大地震を契機に作った話と、地点の忘れる日本人はかなり繋がるような気がする。私だけかもですが。
あまり言葉にできないけど、最悪な気持ちになれます。世界が終わるときってこういう感じなんだろうなって思うし、日本人はそのうち忘れます。
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「舞台 家庭教師ヒットマンREBORN」
鹿殺しを信じろ。銀牙の時も思ったけど泥臭い少年漫画演出と相性がいい。
ありえねえなというテンポ感で考える隙を与えないし、面白いところは面白く、かっこいいところはバチっと決まっててとてもバランスの良い作品だと思う。キャスティングもバランス良いと思う。ハルちゃんかわいい〜!
雲雀の夢女だったこと思い出しました。
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他にも色々観たんですけど、少し力つきました。早く映画館なり劇場なり行きたいです。